横山よこやんのおちんちんが加賀かえでーのおまんまんに届かない!3本目 [無断転載禁止]©2ch.net

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
1名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 14:18:45.760
助けて!

http://pbs.twimg.com/media/DHVX1-oXUAASZOf.jpg


前スレ

横山よこやんのおちんちんが加賀かえでーのおまんこに届かない!2本目 [無断転載禁止]©2ch.net
http://matsuri.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1504149574/

横山よこやんのおちんちんが加賀かえでーのおまんこに届かない! [無断転載禁止]©2ch.net
http://matsuri.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1502942102/

7名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 14:43:03.970
かわいい

8名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 14:44:13.670

9名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 14:48:29.670

10名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 14:56:47.460

11名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 15:02:17.670
即死回避支援

12名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 15:02:52.450
                                    
                            
      【尾形】─┐          ┌──だーさく──┐   
           LOVE      .   │        .  . ↓ 
            │       .....  ↓        【石田】
            │ ┌LOVE─【小田】←─┐    .↑
            │ │  ..             │    .│
            │ │            憧れ   好き
            ↓ ↓          .  │    ...│
    ..  ┌──→【加賀 楓】←―夫婦―→【横山】‐─┘      
      │     ↑   ↑          │
   先輩で後輩..... │.   .│         同い年
      │     │   │          │
      │     │   └強敵(とも)→【牧野】  
      │    NEW!    LOVE
      │     │
    【羽賀】  ...... ↓         
      │    【森戸】     巻き込まれ【野中】
      │      │   
      └仲良し─┘

13名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 15:07:25.680

14名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 15:21:42.180
乙んつん

15名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 16:00:40.190
114名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/02(土) 19:53:07.510

登場順でまとめてみた

加賀楓 (カエデー) ………御茶ノ水にある加賀調査事務所の所長。不動産屋のお坊ちゃん。
玲奈………………………女子大生。貿易商のお嬢様。
福村ミズキ………………山アの次女。未亡人。
飯窪………………………山アの秘書。
山ア直記…………………東広島の実業家。波浪興産の会長。
須藤………………………山崎家のお手伝い。
山岸………………………    〃
牧野………………………    〃
五郎………………………山崎家の使用人。
黒木………………………山崎家の料理人。
沢木美保…………………里保の母親。沢木ダンス教室のオーナー。
三葉ヨシ子………………沢木ダンス教室の講師。広島のクラブさくらの前で里保を目撃する。
裕子………………………大澤組の組長の妻。
岸本………………………八反組の組員。工藤の子分。
小野田……………………   〃      〃
山木………………………警察官。北海道の女子高生行方不明事件で加賀と協力した。
石田………………………広島県警の警官。山木の知り合い。
勝田………………………捜査第四課の刑事。
工藤 (狂犬の工藤) ………八反組の組員。
さやか……………………工藤の情婦。
高木………………………大澤組の組員。
上村あかり………………加賀の従姉妹。大阪在住。加賀の部屋に転がり込む。
浜さん……………………雑居ビルの1階のラーメン屋の店主。
ローズ…朋子……………雑居ビルの1階のカレー屋「ローズ」の奥さん。
モリトチ…………………あかりが連れて来たチワワ。
鈴本花音…………………里保の元同級生。看護学校の学生。東京のディスコ「モベキス」で里保を目撃する。
エリック…………………モベキスの常連。

里保………………………山アの三女。高校卒業後NYにダンス留学したが行方不明に。最近東京と広島で目撃される。
さゆみ……………………山アの長女。2年前の西口との婚約後に精神に異常をきたす。
あかね……………………山アの四女。母親が2年前に失踪した。
西口………………………さゆみの婚約者。波浪興産の取締役。山ア会長の懐刀。
福村しゅう………………ミズキの夫。美津菱重工の代表取締役。先月事故死した。
稲葉………………………山崎家の元お手伝い。
橋本………………………波浪興産の重役。
高梨愛 (愛ちゃん) ………プラチナのメンバー。原宿のスティッキーズの店長。
新垣美沙 (ガキさん) ……    〃
えりりん…………………    〃

16名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 16:28:04.260

17名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 16:35:10.580
新狼あたりに保管庫作るのはどうですかね
過去ログ貼り直すのも大変だろうし

18名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 16:51:54.090
前スレ

横山よこやんのおちんちんが加賀かえでーのおまんこに届かない!2本目 [無断転載禁止]©2ch.net・
http://matsuri.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1504149574/

横山よこやんのおちんちんが加賀かえでーのおまんこに届かない! [無断転載禁止]©2ch.net
http://matsuri.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1502942102/

姉妹スレ

もしも加賀楓と横山玲奈がふたり旅をしたらありがちなこと
jbbs.shitaraba.net/internet-20619

14日ルールのせいでSSスレが続けにくいよね
10日目過ぎるとネタの書き込みを次のスレまで待とうかと思っちゃう

19名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 16:54:46.060
貼り損なった

姉妹スレ

もしも加賀楓と横山玲奈がふたり旅をしたらありがちなこと
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1503189554/

20名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 17:01:05.450
くっころくっころ

21名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 17:13:45.840
登場人物 (登場順) 修正版

加賀楓 (カエデー) ……御茶ノ水にある加賀調査事務所の所長。26歳。不動産屋のお坊ちゃん。
玲奈………………………女子大生。貿易商のお嬢様。
福村ミズキ………………山浮フ次女。未亡人。
飯窪………………………山浮フ秘書。
山葡シ記…………………東広島の実業家。波浪興産の会長。
須藤………………………山崎家のお手伝い。
山岸ミコ…………………    〃
牧野まり…………………    〃
五郎………………………山崎家の使用人。
黒木………………………山崎家の料理人。
沢木美保…………………里保の母親。沢木ダンス教室のオーナー。
三葉ヨシ子………………沢木ダンス教室の講師。広島のクラブさくらの前で里保を目撃する。
大澤裕子…………………大澤組の組長の妻。
岸本………………………八反組の組員。工藤の弟分。
小野田……………………   〃      〃
山木………………………警察官。北海道の女子高生行方不明事件で加賀と協力した。
石田………………………広島県警の警官。山木の知り合い。
勝田………………………広島県警捜査第四課の刑事。
工藤 (狂犬の工藤) ……八反組の組員。
さやか……………………工藤の情婦。
猪首の男…………………大澤組の組員。
高木………………………   〃
上村あかり………………加賀の従姉妹。大阪在住。加賀の部屋に転がり込む。
浜さん……………………雑居ビルの1階のラーメン屋の店主。
ローズ・朋子……………雑居ビルの1階のカレー屋「ローズ」の奥さん。
モリトチ…………………あかりの飼い犬のチワワ。
鈴本花音…………………里保の元同級生。看護学校の学生。東京のディスコ「モベキス」で里保を目撃する。
エリック…………………モベキスの常連。
ヤマギヨーコ……………東京のダンススクールの講師。
阿部愛 (高梨愛) ………プラチナのメンバー。原宿のスティッキーズの店長。
新垣美沙 (ガキさん) …    〃
ひとみ……………………加賀の母親。
舞美………………………加賀の姉。28歳未婚。銀座のデパートに勤める。
橋本………………………波浪興産の重役。
舞…………………………広島のクラブのホステス。
飯田………………………大澤組の若頭。

里保………………………山浮フ三女。高校卒業後NYにダンス留学したが行方不明に。最近東京と広島で目撃される。
さゆみ……………………山浮フ長女。2年前の西口との婚約後に精神に異常をきたす。
あかね……………………山浮フ四女。母親が2年前に失踪した。
西口………………………さゆみの婚約者。波浪興産の取締役。山負長の懐刀。
福村しゅう………………ミズキの夫。美津菱重工の代表取締役。先月事故死した。
稲葉………………………山崎家の元お手伝い。
えりりん…………………プラチナのメンバー。
松原………………………弁護士。
大澤………………………大澤組の組長。人工透析を受けている。

22かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:47:37.290
スレ立てお疲れ様です

いろいろとありがとうございます

>>17
それはいいですね
今回はとりあえず貼っていこうと思います

23かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:50:06.080
4Fまでの階段をようやく昇り切った玲奈は 「加賀調査事務所」の擦りガラスが
上部に嵌ったドアを開けて声を上げた
「カエデー!」
人の気配はあるが返事がない
入り口前に立ててあるパーテーションの横から向こうを覗き込むと
加賀が手足の長い痩躯を折り曲げて カバンに何か詰めている最中だった
「もう カエデー返事ぐらいしてよ」
「いつも言ってるけど 入る前はノックしてくれないかな?
お客さんがいるかもしれないだろ?」
加賀は玲奈を見ずに黙々と作業を続けながら言った
「お客さんがいたことなんか 一回も無いんですけど」
デザイン柄の爽やかなワンピースにミュールを履いた玲奈が口を尖らせた
「見くびってもらっちゃ困るなー 今も仕事の準備中だし」
ようやく顔を上げた加賀は 玲奈に向かってフフンという表情をした
「どこか出かけるの?」
「そっ 明日から広島に出張だ」
「えー 私も行きたい」
「遊びじゃないんだぞ 仕事なんだから」
「広島って言ったら お好み焼きでしょ もみじ饅頭でしょ」
「聞いてないし」
「私も行くから」
「クライアントからは ボクの切符しかもらってないよ」
「いいよ 玲奈は自腹で行く」
「さすが! いいとこのお嬢さんは違うね」
「自分だって いいとこのボンボンのくせに!」
「わかったよ だけど約束してくれよ 外ではボクのことをカエデーって呼ばないで
所長と呼んでくれ」
「何? かっこつけてんの?」
「そうじゃない 相手にキミとの関係をいろいろと勘繰られるのは嫌だろ?
それからキミのことは助手と呼ぶから」
「えー? 副所長じゃダメ?」
「助手!」
「はいはい わかりました加賀所長さま! ところで広島に行くなんて何の仕事?」
「午前中にクライアントが来たんだ」
加賀は来客を思い出していた

お昼にはまだ早いが 陽が真上に近づいて来た頃 その女はやって来た
「ごめんください」
「はい 何か御用でしょうか?」
「私 こちらにお願いしたいことがありまして」
女は年の頃20半ばくらいだろうか? ワンピースに革靴 目深に被った
ツバ付き帽まで 全て黒を纏っていた 喪に服しているようだった
「それでは こちらへどうぞ」
加賀は狭い室内の真ん中に設えてある 応接ソファに座るよう促した
「加賀調査事務所の加賀です」 そう言って角の折れた名刺を女に渡した
「それで どういったご用件で?」
女は手に持っていた帽子を膝に置き 静かに話し始めた
「人を探して欲しいんです」
「人探しなら 専らの仕事です 詳しく伺いましょう それではあなたのお名前を」
加賀は胸元から掌に乗るメモ帖とボールペンを取り出した
「福村ミズキと申します 探してもらいたいのは 妹の里保です」
「フクムラさんですね 後でまた 依頼書を書いていただきますので
まずは妹の里保さんがいなくなった経緯などをお聞かせください」
「はい... 私の実家は東広島にあります 父は実業家で山ア直記と言います」
加賀の濃い眉がピクリと動いた
「広島の実業家で山アナオキと言いますと あの波浪興産の山アさんですか?」
「そうです」
「波浪興産と言えば 芸能興行から始めてその後不動産業や農業まで幅広く
事業を広げ 中国地方一のコンツェルンとの呼び声があるくらいじゃないですか」

24かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:51:32.520
「私は 山アの次女 里保は三女になります 他に長女のさゆみ 
四女のあかねがいて 四人姉妹です
実は山アは昨年の暮れから病に臥せっており あまり病状がよくありません
お恥ずかしい話ですが それで相続の揉め事が起こりまして...」
加賀のメモ帖に四人姉妹の名前と「相続!」の文字が大きく記された
「普通であれば波浪興産の資産は長女さゆみが大方引き継ぐはずですが
父が三女の里保に継がせたいと考えているのです」
「失礼ですがそれは何故?」
「さゆみには婿養子となる予定の波浪興産取締役の一人 西口がいます
父は彼をあまり信用していないのです」
「なるほど」
「私は福村に嫁ぎ 山アの家を出たので 未婚の里保に資産を
引き継がせたいと考えているのだと思います 父は小さな頃から
里保を大変かわいがっていましたから」
「その里保さんがいなくなったと」
「里保はダンスが得意で地元の中学を卒業すると東京に出て
高校に通いながらダンススクールに通ってました 昨年春には
高校も卒業し ニューヨークにダンス留学したのです」
「それで?」
「今も留学中のはずですが 先月から連絡が取れません」
「ちょっと待ってください 条件によっては可能かもしれませんが
基本的にニューヨークで人を探すのは 私にも手に余るかと」
「いいえ 今月になってその里保を東京や広島で見たという人がいます」
「なるほど 里保さんは日本に帰っている と」
「私たちも心当たりを探しましたが 何の手がかりも掴めませんでした」
「うーん ところで波浪興産ほどの企業なら 普段から利用されている調査会社も
あるかと思いますが 何故ウチに?」
「何ぶん 相続という余り世間様に伝わって欲しくない話ですので 東京に
住んでいる私が父に こちらで調査手配することを提案したんです」
「なるほど ウチのことはどうやって探されました?」
「知り合いの警官に フットワークが軽く 信頼できる人だと 教えてもらいました」
「差し支えなければ その警官の名前を教えてくれませんか?」
「山木さんです」
加賀は北海道の女子高生行方不明事件で協力した山木を思い出した
そう言えばあの時の娘もダンスが得意だった
「わかりました 調査してみましょう それに当たって調査事項を整理するため
先程言いました 依頼書を書いていただきたいのですが?」
「あのー 依頼書は書きますが まずは広島の父から話を聞いてもらいたいのです」
「それはこちらとしても助かります」
「すぐにでも行動を起こしてもらいたいので 調査契約が成立するようなら
明日の広島行きの切符を手配します」
「かなり切迫してるということですね」
「はい」
「わかりました それでは調査費用等の話も早速させていただきます」
その後福村に依頼書を記入してもらい 契約が終わると午後1時を回っていた
「では これで失礼いたします 明日の新幹線と国鉄の切符は後ほど
秘書が届けますので よろしくお願いします」
「失礼ですが あなたの夫は福村しゅうさんでは?」
「はい」
福村しゅうは先月事故死し話題となった美津菱重工の代表取締役だった
「現代の戦略結婚か」加賀は心の中で独り言ちた
黒の寡婦は何故か妖艶に微笑んでいるようだった
福村が出て行くと加賀は窓辺にもたれかかり下の通りを見下ろした
晩夏とは言え今日は真夏の日差しだ
黒のベントレーが巨体を歩道に寄せてまどろんでいた
後部扉を開いて運転手が福村の乗車を待っている
中から三歳くらいの幼児が建物から出て来た福村に抱きついた
独りが寂しかったのか 「ママー」と泣き叫んでいるようだ
福村が子供をあやし後部座席に乗り込むと 車は優雅に視界から消えていった

25かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:52:41.910
「あー 玲奈クン 何やってんだろう? 乗り遅れちゃうよ」
加賀は新幹線のグリーン席で窓外のホームを落ち着き無く見渡していたが
居ても立っても居られなくなり 座席を立ち出入り口ドアへと向かった
その時発車ベルがなった
加賀は青くなったがそこへ玲奈が袋をぶら下げて乗り込んで来た
「焦ったぁー」
「それはこっちのセリフだよ 独りで出発したかと思ったよ」
「お財布係りを置いてっちゃ 動けないもんね」
「そんなことないけど だからボクが行くって言ったのにキミがお弁当選ばせてって言うから」
「私 けっこう即決タイプだけどお弁当とか食事のメニューだけは優柔不断なのよね」
二人は上がった体温を冷ましてくれる冷房をありがたく感じながら座席へ戻った
「はい カエデーのお弁当とお茶 そして ジャーン 冷凍みかん!」
「やっぱり それだよね」
「もうちょっと経って 富士山見ながら食べよっ」
「もう 完全に旅行気分だな」
今日も朝から残暑が厳しくなりそうな快晴だった
玲奈に言われて ガンチーニのバッグを棚から取ってあげると 
中から単行本サイズの何かを取り出した
「知ってるこれ?」
加賀はかぶりを振った
「ウォークマンって言うの カセットが聞けるのよ」
「ええ? こんな小さいので?」
加賀は一瞬で目がキラめき その小さな機械を受け取るとためつすがめつ眺めた
「今はビートルズのカセットが入ってるわ 貸して」
そう言うと玲奈は再生ボタンを押しヘッドホンを加賀に被せた
「うわっ すっげー」
少年のように驚く加賀に玲奈はしてやったりと微笑んだ
お弁当を食べると二人はそれぞれ資料チェックと読書に勤しんだ
加賀が見ていたのは昨日大急ぎで書店で揃えた経済界やダンスの雑誌だ
波浪興産に関する記事はそれ程見つけられなかったが おおまかな会社規模と
事業展開は掴めた
ダンスの世界は全くの門外漢で何を当たればいいのか皆目見当が付かなかったので
書店店員に助けを求め ジャズダンスとディスコ関係の雑誌を入手した
ここ最近 東京と広島で見かけられた山崎里保はまだダンスに関わっているのか?
それ自体不明だったが 情報収集にはその人脈が期待できた
広島までの残りの1時間は二人とも多少くたびれて お互いもたれかかって居眠りした

「さぁー広島よ」
車内案内放送が流れると玲奈が伸びをしながら気合を入れた
「広島で下りたら山陽本線で西条まで行くんだ」
加賀は立ち上がり二人の荷物を下し始めた
広島駅に下り立ち連絡通路を出ると東京よりも暑かった
加賀は白のスラックスにネイビーブルーのシャツ 茶のモカシンを履いていた
日差しに立つとレイバンのサングラスをかけた
玲奈は白のブラウスに紺のフレアスカート 黒のヴァラのパンプスといういでたちだ
ストローハットを被っていた
西条駅の前には福村の秘書が伝えた通り 黒のハイヤーが止まっていた
運転手は加賀たちを確認すると荷物をトランクに入れ 山に向かって走り始めた
「また 格別暑い日に来なさったの」 初老の運転手が汗を白いハンカチで拭いながら言った
「そうですね」
「波浪興産の山ア会長の家までですな」
「はい」
その後しばらくは車内に無言が続いたが唐突に運転手が切り出した
「山アのさゆみさんは知らんかの?」
「名前ぐらいしか存じませんが」
「ありゃー 惜しいことしたのぅ」
「と言いますと?」
「この辺にあれだけの器量良しはおらんじゃけ」
「惜しいことしたとは?」
「なんでも 気が違うてしもうたとか聞いたで」

26かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:55:36.830
「何があったんですか?」
加賀が身を乗り出しながら聞いた
「いや 元々はしっかりした娘だったみたいだがの 
2年前に結婚が決まった頃からおかしくなってしもたと聞くで」
「2年前...」
「今は口を開いても ラララとかピピピしか言わないっちゅー噂じゃ」
「あのー 結婚というのは 西口氏との話でしょうか?」
「おお そうじゃけ よう知っとるやないか」
「西口氏とはどんな人ですか?」
「詳しいことは知らんが 会長の懐刀と言われるくらいの切れ者らしいの」
加賀は顎をさすり どうしたものかと言うように宙を見つめた
「あのーもう一つ 里保さんという三女について何か知りませんか?」
「うーん 4人姉妹じゃ言うことくらいしか知らんがの おっ もうすぐじゃけ」
「なんか複雑な家だね」
玲奈が声を潜めて言った
「うん 単純な人探しだけで終わらないかも」
一抹の不安が加賀の脳裏を過ぎった

いつの間にか車は山を登り始めていたが道幅は広くきちんと整備されていた
間もなく両脇の森が開けると立派な寺社かと見紛う門構えが現れた
「ここじゃけ」
運転手が車を止め インターホンに一言いうと開門された
綺麗に手入れされた松を眺めつつ車を僅かに走らせると再び門が迎え入れた
「着きましたの」
車の後部左ドアが開き加賀と玲奈が下りると一人の女性が立っていた
「遠いところ わざわざご足労いただき ありがとうございます」
白のブラウスにタイトな黒のスカートを履いた女性は頭を下げた
「わたくし 山アの秘書をしております 飯窪と申します」
「加賀調査事務所の加賀と助手の横山です」
玲奈は軽く会釈した加賀を見て 慌てて頭を下げた
「それではこちらへどうぞ」
荷物を下す運転手をそのままに 細身に長い髪を揺らして先を行く
飯窪に続いて加賀たちは屋敷に入った
石貼りの土間の広さやその奥にずっと続く廊下が 大手旅館のようだ
廊下の左側はガラス張りで錦鯉の泳ぐ池を中心とした日本庭園が広がっていた
「凄いお家ね」 玲奈が小声で呟いた
間もなく飯窪が いかにも豪奢な襖の前でスッと身を沈めて膝をつくと
「加賀様がお着きになりました」と言った
中から何やらうめく声がしたが どうやら「入りなさい」と言ったようだ
飯窪は膝をついたままにじり寄って入室し
「そのままお入りください」と二人に言った
「時代劇でしか見たことないわ」 「シッ」
玲奈がまた囁くのを加賀はたしなめた
中に入ると立派な和室で広さが20畳くらいあるだろうか
上座に蒲団が敷いてあり 医者らしき白衣の男が一人付き添っていた
飯窪が再び前に出て「こちらへ」と二人を先導した
蒲団の手前まで来ると横になっていた人物が医者に支えられながら
上半身を起こした
「おお よう来なすったの」やっとのことで声を出すと咳をした
「福村ミズキさんから依頼がありまして来ました 加賀調査事務所の加賀と
助手の横山です」
今度は玲奈の会釈も遅れなかった
「山ア直記だ 娘の里保を探して欲しい」
丸顔の70歳前後のその男は明らかに体調が悪そうな顔色と痩せ方をしていた
「ミズキの話だと 既に日本にいるらしい 俺の生きている間に
あの子に託さなければならないことがある」
「何か里保さんを探す手掛かりとなるものはないのでしょうか?」
加賀が黒目がちの目を山アにジッと見据えて言った
「まずはあの子の母親 美保と会ってみろ 他のことも合わせてこの飯窪を使え」
それだけ言うと山アは苦しそうに体を横たえた 

27かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:56:43.690
山アの臥す部屋から出た後 加賀と玲奈は一目で高級品とわかるソファとテーブルが
置かれた応接室へ 飯窪に導かれた
「山アの言った通り ご質問やご入用な品がありましたら 私におっしゃってください」 
どういう経緯で山アの秘書になったのかはわからないが 病床の山アが
全幅の信頼を寄せていることは確かだった
「それではまず里保さんの母親である美保さんについてお伺いしますが
何故こちらに住まわれていないのでしょうか?」
玲奈は遠慮なく突き進む加賀を頼もしく思った
「美保さんは10年前に山アと離婚しましたので その時に山崎家を出ています
里保さんは協議の上 こちらに残ることになりました」
「なるほど では 美保さんの連絡先を教えてください ちなみに飯窪さんは
山ア氏が何故美保さんに会えと言われたかご見当がつきますか?」
「それはやはり母と子ですから 何か連絡を取っているはずだと思われたのでは?」
「それはそうですが... 失礼ですが飯窪さんが最近美保さんとお話しされたことは?」
「いいえ 私は4年前からこちらにお世話になっているので 美保さんとは面識がありません」
「お茶でございます」
その時重厚な手彫りの扉を開けてハタチ前の少女がお茶と茶菓子を運んで来た
少女は加賀をチラっと見たがすぐに顔を戻し 最初から見ていないかのような素振りで
部屋を出て行った
「お手伝いさんですか?」 加賀は飯窪に尋ねた
「はい この家には3人のお手伝いと1人の使用人 それから料理人が1人います」
「みなさん 通われているのですか?」
「お手伝い2人と使用人が離れに住んでいます」
「なるほど」
加賀は先程から記していたメモ帖に 何か書き加えた
「ところで話は戻りますが 山崎家は複雑な家族構成のようなので 里保さん探しには
あまり関係ないかもしれませんが 参考までにお話を聞きたいのですが?」
「どうぞ」
飯窪は表情の読み取れない 能面のような顔で答えた
「里保さんの母親美保さんは 長女さゆみさんや次女ミズキさん そして四女のあかねさんの
母親でもありますか?」
「いいえ 四人とも母親が違います またミズキさんは養子縁組されていますが
ミズキさんの母親と山アは結婚しておりません」
「これは思っていた以上に複雑だ それでは美保さんを除いてそれぞれの母親は
今どうされてますか?」
「さゆみさんの母親はさゆみさんが小さな頃に亡くなられています ミズキさんの母親は
山アの従兄弟ですが別の方とご結婚されました あかねさんの母親は2年前突然いなくなり
今も警察で捜索中です」
「それでか.... 配偶者が相続人にならないのは」
飯窪は加賀の呟きを無視した
その時またノックがされ 「お茶のおかわりはいかがですか?」と先程とは別の少女が入って来た
加賀は半分残っていたお茶を急いで飲み干し おかわりをもらった
玲奈は「私はいいわ」と断った
この少女も加賀の顔を見るとはなしにで確認していったことを玲奈は見逃さなかった
今まで何度も見て来たことだ
少女たちは加賀を見に来たのだ
手足が長く痩身で 眉が凛々しくありながらどこか優男な加賀はいつもモテる
眉間に皺を寄せて早く退出するよう 少女に無言で促した飯窪も
彼女たちの目的には気付いていたようだ
「おっと 大事なことをまだ聞いていなかった」
加賀がワザとらしく頭を掻きながら言った
「ミズキさんの話だと 山ア氏は里保さんを小さな頃から大変かわいがられたという話ですが
本当ですか? また里保さん自身は山ア氏に対してどうでした?」
「私がこちらに来る以前のことは伝聞でしかありませんが とてもかわいがられたという話です
私も山アは里保さんをかわいがっていたと思います また里保さんも山アに甘えてと
言う程ではありませんが それを受け入れていたと思います」
「ダンス留学後は こちらに戻られる予定だったのですか?」
「山アは興行の仕事もしていたので 里保さんがダンスで成功するのなら
金銭面も含めて応援するつもりだったと思います なので 戻るという話は留学中には
特に無かったのではないでしょうか?」

28かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:58:08.800
「なるほど ところでこれはミズキさんの個人的な所感なのかもしれませんので
見解の違いがあるかもしれませんが 今回の里保さん探しが波浪興産の
資産の大方を相続させるため ということでよろしいでしょうか?」
飯窪は少し間を置いてから口を開いた
「端的に言えば そういうことで間違いありません」
「さゆみさんは心の病にある ミズキさんは山崎家を出られた 順番としては
次の里保さんということでしょうか?」
「そう考えられていいかと思います」
「ここで疑問があります さゆみさんとの結婚を予定されていた
取締役の西口氏なんですが 結婚は完全に消えたのでしょうか?
それから 彼は山崎氏の腹心の部下だと巷で聞きました
しかし ミズキさんからは山ア氏は信用していないとも聞いています 
どちらが本当なのでしょう?」
飯窪は更に何も読み取れない無表情で言った
「結婚に関しては 西口さんはさゆみさんを本当に親身に思いやり
いずれはやはり結婚することを考えていると思います
ミズキさんがどう説明されたかはわかりませんが 山崎は
西口さんを信用していないわけではありません 寧ろさゆみさんを
受け入れてくれる西口さんを大事に山ア家へ迎い入れたいと
思っているのではないでしょうか? ただ相続に関してはさゆみさんが
様々なことに対して決定力が無い以上 血筋を大事にするならば
里保さん ということなのではないかと」
「なるほど だいぶ整理ができました かなり踏み込んだ話になってしまいましたが
人と言うのはいろんな事象が互いに影響した社会の下 生きていますので
人探しをする時も意外とヒントになるんです」
「山アは見ての通り時間がありません 波浪興産のことだけ考えれば
さゆみさんを立て 実権を西口さんが握ると言うことでいいかもしれませんが
山崎家を考えると 血を継いだものが受け継いで欲しい
どちらにするのかは 里保さん次第なんです」
「そうなりますね  飯窪さん あなたはどうしてそこまで山崎家のことを案じているんです?」
飯窪は初めて熱の篭った口調で答えた
「いえ 私は山アに大変お世話になりましたし 四人姉妹とも仲良くさせて
いただいてました そしてこの後も山崎家を盛り立てていけたらと思っています」
「秘書の仕事は待遇のいい仕事だということですね」
身も蓋もないことを言う加賀を見て 玲奈は「また やっちゃった」と思った
この人はいつも一言多い
幸い飯窪は皮肉とは取らなかったようだ 自分の手帳を開いて何かを探し始めた
「これが 美保さんの電話番号です 広島市でダンス教室を開いています」
「え? 母親もダンスですか?」
「はい 美保さんは元々ダンサーで興行の仕事で山アと知り合い 結婚しました
様々な理由で離婚した後も 里保さんは東京に出るまで 美保さんの教室で
ダンスを教えてもらってました」
「そういうことですか」
加賀はほぼ満足いった顔でメモ帖を一端閉じたが 何か思い出したのか
もう一度最後のページを探して 開きながら言った
「もう一つお願いがあるんですが お手伝いさんと使用人と料理人のみなさんを
ここに呼んでもらえませんか? 少しお話ししたいので」
飯窪は怪訝な顔をした
「必要ありますか?」
「あります あります」 加賀はうんうんと頷きながら 飯窪に微笑んだ
「わかりました」 飯窪が静かに答えた
「ついでに その時飯窪さんには 席を外してもらいたいので お願いしますね」
加賀がどこ吹く風で更にそう言うと
飯窪は一瞬呆然としたが もう一度「わかりました」と冷たく答え 部屋を出て行った

まずはお手伝いさん3人が応接室に呼ばれた
一番年長の須藤はもう十年以上この仕事に付いているらしく お局と言った風情だ
ハタチ前の2人 山岸と牧野は高校を卒業して1年半前から住み込みで働いている
加賀を前にしてワー キャー騒いでいたが須藤に一喝されると静かになった
山岸と牧野は山ア里保について殆ど知らないようだ

29名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 18:58:36.350
>>22
新狼の方のスレタイはどうしますか?

30かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:00:29.160
須藤はさゆみの世話をずっとして来たと言う
しかしさゆみのことは「最近は割りと安定してる」としか言わなかった
里保に関しては東京に出てからは会っていないが真面目でダンス一筋だったと振り返った
「あかねさんはまだ学生でしたよね?」
加賀が須藤に尋ねた
「うん まだ中学3年だよ ウチの子より2つ上だから」
「母親が行方不明だと聞きましたが大丈夫ですか?」
「ときどき物凄く寂しそうな時もあるけど この子たちが遊んでくれるから...」
須藤は山岸と牧野を見た
「あかねちゃんはとってもいい子ですよ」
牧野がそう言うと 隣で山岸も頷いた
「そうですか あかねさんから里保さんの話を聞くことはありますか?」
「殆どないよね? 里保さんは小学生の頃からダンスのレッスンが
忙しかったから あまり小さなあかねさんと遊ばなかったし」
須藤が山岸と牧野に向けて言うと 二人も「あまり聞かないね」と話した
「山岸さんと牧野さんが来る前は 他にお手伝いさんがいたんですか?」
「先代の頃から勤めている稲葉さんがいたけど」
「その方は里保さんと親しかった?」
「まー 普通に でも さっきも言ったけどダンス一筋な子だったからね」
「そうですか ありがとうございました これで終りですが
須藤さんだけ 先に出てもらえますか?」
須藤は「ん?」という顔をしたが 「ちょっと」と言って おいでおいでした
「はい」 加賀が近寄ると
「あんた ウチの若い子に粉かけるんじゃないわよ」
そう言って豪快に笑って出て行った

残された山岸と牧野は少し不安気で何だろう?と顔を見合わせていた
「たいした話じゃないんだけど 飯窪さんって美人だよね どういう人?」
山岸と牧野は拍子抜けした様子だったが 横にいる玲奈を見てモジモジした
「ああ この子? この子はボクの助手だから 気にしないで教えて」
玲奈はムスっとして何か言いたげだったが どうぞどうぞと二人に話すよう促した
「えー 飯窪さんは 大人の女と言うかー」
二人はきゃっきゃっしながら喋り始めた
「うん すっごい大人 いつもきちんとメイクして ビシっとしてるもんね」
「彼女は結婚してるの?」 加賀が会話に加わる
「してないよ」
「男に興味ないのかな?」 
「そんなことないよ 会社の男の人が来ると 女っぽくなるもん?」
「あー 色気凄いよねー」
「それって誰?」 と加賀
「橋本さん」
牧野がそう言うと 山岸が「あっ」という顔をして制した
牧野も口を押え バツの悪い顔をした
「橋本さんって どういう人?」 加賀が二人に近づき言った
「会社の偉い人です それぐらいしか...」
「そうかー あー大丈夫大丈夫 キミたちに聞いた話は誰にも言わないから」
加賀は笑いながら言った
二人は少し安堵した
「残念」 加賀はワザと聞こえるように言って 肩を落として見せた
「これで話は終りです」 
加賀が暗くそう言うと二人は 「気を落とさないでくださいねー」とか
「もっといい人いますって」と面白そうに言いながら出て行った
「何? ああいう女が好みなの?」 玲奈が口を開いた
「アハハ キミも一緒に騙されてどうすんの バカだなー」
加賀の意図に気付いた玲奈は赤くなりながら
「バカって何よ!」と抗議したが 
その時ドアがノックされた
「俺 雑用とか力仕事やってる 五郎ってもんです」
40前後の風采の上がらない気の弱そうな男が立っていた

31かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:02:51.770
>>29
加賀ちゃんとよこやんがかわいい感じならなんでもいいかと
このスレタイでもいいですがw

32名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:09:01.790
>>31
自分センスないのでw
他の方が来るの待ってみます!言い出しておいてすみません

33名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:26:42.570
横山よこやんのお気持ちが加賀かえでーのど真ん中に届かない!

とか

34名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:28:17.340
酷いスレタイだと思って来てみたら面白いじゃないの
続き期待してます

35名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:38:54.250
>>33
好き

36名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:41:24.460
かっちゃんさんお疲れ様です

37名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:42:14.530
>>33
このスレタイで新狼に立ててみます

38名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 19:57:14.000
立てました!
ど真ん中の「ど」がカタカナになってるのに気付かず立ててしまい申し訳ありません

横山よこやんのお気持ちが加賀かえでーのド真ん中に届かない!
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1505386453/

39かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 20:00:49.990
五郎は始終オドオドしていた
「里保さんについて何か特別覚えていることはありますか?」
「嬢ちゃんはダンスが好きでの 俺にときどきこんなの習ったって見せてくれたで」
「里保さんが日本に戻って来たとして こちらに来なければどこに行くと思います?」
「母ちゃんだろな ダンスの先生だったし」
それ以上の居場所や交友関係の情報は期待できなかった
「ところで五郎さんは 運転はできますか?」
「おおぅ 物運んだり取って来たりはよくするからの」
「駅までお客さんを迎えに行ったりも?」
「たまにあるで」
「そうですか ところで2時間前くらいはどこにいました?」
「仕事が一段落して 裏でギター弾いてたかの」
「ギター?」
「おお たまに弾くと女の子たちが喜ぶで」
「そうですか これで終りです ありがとうございました」
「おおぅ」 と言って五郎は出て行った
玲奈が口を開いた
「2時間前がどうかしたの?」
「いや 彼が送迎の仕事をするなら ボクらの迎えがハイヤーだったのは何故かな?って」
「たまたまじゃない?」
「そうかもね ミズキさんが手配したのかもしれないし」
ノックが鳴った 料理人が来たようだ
「黒木です なんの用だい?」
「黒木さんは 会長の食事も作るんですか?」
「ああ 医者からのメニューもらってさ それに基づいて作ってるよ」
「さゆみさんやあかねさんの分も」
「おぅ もちろんだよ さゆみさんの好みは偏ってっしさ あかねさんは育ち盛りだろ?
やることいっぱいあんだよ」
「里保さんがいた頃もここで仕事されてました?」
「ああ 俺もここに来て もう7年か 里保さんの分も作ってたよ」
「好みとか教えてもらえますか?」
「俺が作るんじゃないけどね 炭酸飲料好きだったなー 
ダンスすっから喉が渇くんだろな いつも切らさず用意してたよ」
「黒木さんが作るものでは?」
「何でも食べてくれたよ よく食べる方だし作り甲斐があったね」
「なるほど」
「手羽先とかスーパーで買って来て ちゃっちゃっと筋を処理して
酒と醤油とちょっと おおっとビックリするぐらいの砂糖入れて煮るんだよ
あんなの簡単だからね ヘッ それが好きだったかな」
「里保さんについて何か特別覚えていることはありますか?」
「うーん 俺は料理作るだけだからね 食べ物の好みくらいで 特にねーなー」
「そうですか ありがとうございます」

黒木が出て行くと 程なくして飯窪が戻って来た
「何かわかりました?」
「里保さんのダンスへの情熱とか食事の好みとか 収穫はありましたよ」
「それは良かった」 飯窪はそっけなく言った
「今日はもう暗くなって来ましたので こちらで用意した旅館で泊まってください」
「わかりました 明日美保さんのところに伺う予定ですので 後で連絡取ります」
「五郎さんが旅館まで送って行きます 荷物を車に積んだので お二人もそちらへどうぞ」
飯窪がメガネのブリッジを指で上げながら言った
玄関先の車回しにはマツダの黒いロードペーサーが止まっていた
加賀が興味深そうに 車をいろんな方向から見ながら言った
「うわ 珍し! これ ロータリーエンジンなんだよ 東京じゃあまり見ないんだよね」
玲奈には加賀が男の子のようにはしゃぐ 車の価値がちっともわからなかった
「それじゃ 送って行きますけ」
五郎が申し訳なさそうに後部ドアを開けた
「これね ボディはオーストラリア製なんだよ 3速オートマで」
車に乗り込んでも話が止まらない加賀に 玲奈はそろそろうんざりして来た
でも目をキラキラさせて運転席を見ようと後ろから体を乗り出す加賀がかわいかった

40かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 20:03:32.980
>>38
ありがとうございます

じゃあこちらは中途半端だけどここで終わりにして
新狼に貼ることにします

41名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 20:08:58.090
>>40
お手数おかけします

42名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 20:16:45.620
まだ届かねえのかよ

43名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 21:14:31.840
3本目とはすごいね
書き続けることができるって時点でリスペクト

44かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/14(木) 21:50:05.450
ここまでの話を新狼のスレに貼り終わりました
訂正済みです

用意していただいたスレ
横山よこやんのお気持ちが加賀かえでーのド真ん中に届かない!
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1505386453/

45名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 21:52:17.540
本当にお疲れ様です!
今後の更新はこちらで待ってればいいですか?

46名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/14(木) 23:49:37.590
乙です!
くっころくっころ

47かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/15(金) 01:08:02.850
すみません ちょっと寝てました
こちらで続けさせてもらうつもりです

48名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 01:18:13.610
続き楽しみにしています!

49名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 01:59:49.510
なんかエロい
https://i.imgur.com/Oax26uH.jpg

50かっちゃん@無断転載は禁止2017/09/15(金) 03:10:29.290
席に行ってみると 既に飯田はいなくなっていた
高木と呼ばれた男ともう一人ガタイの良い男が座っていた
「それで? おまえが知りたいことはわかったが タダで教えろとは言わんやろな?」
裕子は赤いマニュキュアが目立つ 白く細い指でタバコを挟むと
不機嫌そうに艶っぽい唇へ持って行き 火を点けた
「はい それは」
「また山アが払うはナシやで? 自分の女のことは自分でやれや」
加賀の返事を断ち切って裕子が言った
「はい 今日は興味ありそうな話を持って来ました」
「なんや? 言うてみぃ」 裕子が面倒くさそうにアゴをしゃくって促す
「ちょっと広島市内の路線価の推移を見てたんですよ」
加賀は持ってきた資料をテーブルの上に出した
「1u当たりの宅地評価額で これ見てください」
裕子は黙って従った
「安佐南区の価格がどんどん上がっています これはご存知のように
数年前から始まった宅地開発によるものです」
「それで?」
「特に上がり方の激しい所には学校等の公共施設 大型の商業施設が周囲に建っていたり
建設予定ですが そこのデベロッパーを見てたら大手ゼネコンの他にいつも出てくる
地元の建設業者があるんです」
「まー 地元の有力なところは いつも入って来るんちゃうんか?」
「そうですけど それで見方を変えて 今度はその辺りの土地所有履歴を見ました 
不動産登記簿を地元の協力会社に当たってもらって」
「まどろっこいのぅ」 裕子が呟く
「そうすると 詳しくは省きますが 所有者や抵当権設定でよく出てくる会社があって
それが先程話した地元デベロッパーだったんです」
「どこや?」
「尾形建設です」
「尾形ー?」 裕子の声が上ずった
「尾形が何をしよったって おまえは言いたいねん?」 加賀を睨んだ
「おそらく 施設計画の情報をいち早く入手して 建設予定地や周囲の土地を
複数の所有者から買取り まとまった土地にして転売してるのではないかと」
「春水め...」 裕子はそう呟くと考え込んだ
「ここまで 大きく動くということは 政治家 市の関係者 銀行にそれぞれ
協力者がいますね それらを全部繋げるコーディネーターがいるのかも?」
「飯田をもいっかい呼べや」 裕子が高木に言った
飯田を待つ間 裕子は高木と春水組について話し込んでいた
「すまんのぅ 何度も呼び出して」 戻って来た飯田に裕子が声をかける
「何じゃった?」 飯田の跳ね上がった濃い眉が眉間に寄った
「まずは こいつの話を聞いてや」
加賀はもう一度話した
「春水の奴 随分羽振りがええと思ったら デカいシノギしよるな」 
そう言うと飯田が息を吐いた
「ちぃと 春水と尾形に出入りしてるもんを チェックせにゃならん
こんなシノギは春水の頭やない 誰ぞ 絵描いとる奴がいるで」 
裕子は 吸うピッチの上がった何本目かのタバコを 灰皿に押し付け消した
「坊や この件について更に調査してくれんか?」 裕子が聞いた
「すみません ボクは今 波浪の仕事で手一杯で」
「なんや 冷たいのぅ」
「工藤に指示した人間を教えてもらえますか?」
「...わかった 教えたる」 裕子はそう言いながら 別のことを考えているようだった
「誰ですか?」 加賀が身を乗り出した
「橋本 仁 という男や」
加賀は驚いた なぜ橋本が?
「その橋本という人は どんな人ですか?」 
「元はウチらと同業よ まー今も同業に近いわな もう無くなったとこで
若頭補佐やってた男や 組が解散した時に腕っ節買われて波浪に転職 ちゅーわけや」
加賀は考えが纏まらなかった
「工藤は前の組からの舎弟や 橋本は関連会社の社長ちゅー話やないけ 
出世したもんやの 気ぃつけーや 荒っぽい男やで」 裕子が面白そうに言った

51名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 07:07:43.110
維持

52名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 12:32:27.050
あげ

53名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 12:47:50.970
続き期待

果たして次の展開は如何に

55名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 17:04:57.850
あげ

56名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 19:39:43.670
保守ついでに他スレから転載

57名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/15(金) 19:40:07.770
URL貼るの忘れてた
http://i.imgur.com/zrULett.jpg

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています